花粉予報の「花粉の量」は何が基準なの?
春になると、毎年花粉で悩まされるので外出するのが憂鬱。
出勤前に天気予報で花粉情報をチェックするんだけど、花粉が「多い」とか「少ない」とかは何を基準に決めているのかな?
統一された基準値は決まっていないようだよ。
例えば東京都の公式サイトを見ると、測定用のスライドグラスに付着した花粉の数を数えて、多い少ないを判断していると記されているね。
そして、1平方cmに10個未満は「少ない」、10個から30個未満は「やや多い」、30個から50個未満は「多い」、50個から100個未満は「非常に多い」、100個以上は「極めて多い」と区分しているそうだよ。
「毎日、花粉の数を数えてくれているのね」
「うん。東京都以外の自治体や発表団体によって、基準がやや異なるかもしれないが、一定の目安になるんじゃないかな」
花粉が最も多くなる時間帯は?
一日のうちで、花粉が最も多く飛ぶのは何時頃なのかな。
一般的には、13時から15時と、17時から19時が最も花粉の量が多いと考えられているんだよ。
午前中は比較的少なく午後から花粉が多くなるのは、朝に山から飛び散った花粉が大勢の人が住む町まで届くのが午後になるからだよ。
山から町に届いた花粉は上へと舞い上がり、日が暮れると地面へと落ちてくるんだ。
このため、夕方も花粉の量が増えるんだって。
「13時から15時と、17時から19時の時間帯に外出を控えると、楽になるかも」
「そうだね。ピークの時間帯以外でも花粉は舞っているから症状がなくなるわけじゃないけど、少しは楽になりそうだよね」
花粉の多い、少ないの差が出る理由は?
花粉が多くなったり、少なくなったりするのはなぜなのかしら?
まず、季節的な要因が挙げられるよ。
花粉症はスギやヒノキなど、アレルゲンとなる花粉が飛び散る季節によって、多い・少ないがあるのはよく知られているよね。
その中でもスギやヒノキの花粉が飛び散るのは春だから、春に花粉症に悩まされる人がとても多いんだ。
でも、秋に花粉が飛ぶブタクサやヨモギなどでも花粉症の症状が出る人もいるから、一年中花粉は飛んでいるといえるね。
季節的な利用だけでなく、初春のシーズンの気温が高いほどその年の花粉量は増えるし、その日の風向きや乾燥度などにも大きく影響している。
乾燥して風が強い日は花粉が飛びやすいけれど、雨の日は花粉は地面に落ちるので飛びにくくなるんだ。
「花粉の飛散量には気象条件が大きく関わっているのね」
「そう。雨の日は、花粉が少なくて楽と人が多いよね。
花粉の症状を和らげるためには、アレルゲンである花粉になるべく触れないことが大切だよ。
マスクなどで防御したり、家に入る前に服に付いた花粉をはたき落とすなど、なるべく花粉を体内に入れないようにしよう」